SoundHorizon考察 Chronicle2nd(海の魔女)

前回の「沈んだ歌姫」で予告した通り地図載せます

スペルは違いますが似た名称の地名で作成してみました

蒼のピンはGiulietta(Mirana公爵家)
紅のピンはRoberia(Firenza公爵家)

○印は王都(Romana)

地図から判断するに
RoberiaがGiuliettaを
田舎貴族の娘と言うのもわかりますね

Roberiaのパパが
Naportaの支援を得られたのは大きいと
言っていましたが
Naportaの方がFirenzaより王都に近いですね
(安直ですが)大きい街なのかも

以前の時よりも地名が少ないので
わかりやすくはなってると思います



Chronicle 2nd
14. 海の魔女(第13巻 509頁) 


登場人物は一人称「私」のみ
「私」の独白では
そう沈んでから気づいた
とあることから「私」=Giuliettaだとすれば
崖からの転落後のGiuliettaの独白にあたると思われます
もちろん海の中で生きていられるわけないので
Giuliettaは最早人間じゃなくなってますね
私はもう人間ではない 歌うことしか出来ぬ
悍ましい化け物へと変わり果てていた…
と歌詞でも言ってますし

ところで歌うことしか出来ない化け物とは何でしょう?
個人的にはセイレーンだと考察します
ちなみにセイレーンとは
ギリシア神話に登場する海の怪物のことです
上半身は女性、下半身は初期の頃は鳥、後に魚になっています(要は人魚ですね)
美しい歌声で船乗りを誘惑し、難破や遭難させるそうです
歌詞にも
嵐を導く哀しい歌声は
とあります
セイレーンの歌声に嵐を引き起こす作用があるかはWikipedia先生からはわかりませんでしたが
まぁ嵐が起これば船は難破や遭難しますよね…普通
歌姫と謳われる程のGiuliettaなので一番納得できるかと…

曲から見るに物語は
海に沈んだGiuliettaは人では無くなり
半人半魚(鳥?)の化け物に成り果てた
人で無くなったGiuliettaに出来るのは歌うことのみ
彼女の歌は海を渡り嵐を引き起こす魔性の歌声となり船乗りたちを恐れさせた
…こんな感じですかね


細かく考察していくので此処から下は赤文字になります 注意‼
見やすさ重視で真っ赤にはしません(笑)
重要だな~ってところは赤くしてます

私は馬鹿だ…そう沈んでから気づいた…私は
唯…歌いたかった
唯…この歌を聴いて欲しかった
唯…それだけだった…
という歌詞からはRoberiaとの争いの中で
自分は王妃という地位には興味なんて無くて
純粋に歌うことが出来ればそれで良かったんだという心境でしょうか

聴いて…いや…聴かないで 空を呪う歌声
からは先ほどの純粋に歌を歌い
誰かに純粋に聴いて欲しいという人だった頃の想いと
自分の歌声を聴くことで死なせてしまうこと
もう二度と見ることのない空に恋い焦がれる未練の歌声を
聴いて欲しくないという想いを感じます
恨み唄…いや…憾み唄 海を渡る歌声
恨む=怨恨的な意味合いが含まれます
憾む=残念 悔しい 心残り 未練という意味合いがあります
自分を陥れたRoberiaを(含めた全てのものを)恨んでいるのではない
ただもう人の頃のように喜怒哀楽のままに生きられないという未練

さてここでGiuliettaはではない男性の独白が入ります
生きることは罪なのだろうか…望むことは罪なのだろうか…
歴史よ…アナタの腕に抱かれた 彼女達は言うだろう
「アナタの愛は要らない…私はそんなモノを愛とは呼ばない」と…

嵐を導く哀しい歌声は 白鴉の途を遮るかのように…
とあります
男性はじまんぐさんのものですが
この海の中にはGiulietta以外には誰もいません
つまり歴史という物語に独白を残せる人物となります
よって養父(ノア)だと考察します
歴史を(擬人的に描写していますが)批判していることから
残酷な運命を突き付ける歴史を終わらせようとする養父(ノア)が一番怪しいかなと思いました
歴史の腕に抱かれた彼女達というのは誰か?
養父(ノア)から見た彼女達はGiuliettaに限らず
結局は歴史の闇に沈んだRoberiaでもあり
そもそも歴史全体を通して運命に翻弄された人々がすべからく該当すると思うんです
悲惨な終わり方しかない歴史なんて要らないと言うだろうとノアは言ってるわけですね
もちろん相手は〈黒の御子〉(ルキア)たちでしょうね
こんな歴史はとっとと終焉に向かわせちゃえば良いんだよ‼そう思うだろう?
…みたいな養父(ノア)の主張ですね

他の曲にもありますが歌詞にちょいちょい「白鴉」というワードがあります
黒(の歴史)に対比する白ですが
CDジャケットからルキアの髪は白(銀髪?)だとわかります
白鴉がルキアたちの暗喩ならば
そのルキアたちの途を遮るのは
(ノア曰く)歴史を否定するGiuliettaの歌声に導かれる嵐
まさにノアの暗喩に思えました



だらだらと続きました_(:3」∠)_
次回は「碧い眼の海賊」いこうと思います
その後で「蒼と白の境界線」にいきます
ここまでご覧くださりありがとうございますm(__)m

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